3月号(Vol.48 No.3)へのご意見

Vol.48 No.3へのご意見

今月の会員の広場では,3月号へのご感想・ご意見を紹介いたします.まず,特集「社会に向き合うエージェントシステム」につきましては,以下のようなご感想・ご意見をいただきました.

 
■「Webの進化とエージェント,セマンティックWeb」の記事が気になりました.Tim Berners-Lee の提唱する「未来のWeb」の実現にはまだ至っていませんが,知識共有を行うセマンティックWebへの期待は大きく,今後の動向が気になるところです.(吉田慶章)
 
■「インターネットオークションとメカニズムデザイン」の記事を興味深く拝読しました.入札に関するさまざまな問題点とそれに対する解決策,特にビックレー入札や組合せ入札などの解決策は大変面白いと思いました.まだ多く課題があるようで,学問的にも面白く実用面でも価値のあるこの分野の発展を期待しています.(匿名希望)
 
■「RoboCupSoccerとRoboCupRescue」の「問題設定の変更を行っていないため,問題としてのリッチさが保たれた」という部分と,「RoboCupのようにある特定の題材を寄ってたかって探求するという活動はバラバラに研究開発を進めるよりは有効な手段であろう」という点に共感しました.また,パネル討論での「エージェントによる社会シミュレーションは,世の中に先立って『大事件を気づかせる機能』を持っている」という視点はとても新鮮でした.(岩本茂子)
 
■「ユビキタス環境で活躍するエージェント」は,実際に私たちも同様の研究に取り組んでいるところですので,大いに参考になりました.(菊地 誠)
 
■図が多く読みやすい記事が多かった.パネル討論では,論文とは違いそれぞれの分野における第一人者である研究者の見解の違いが分かり新鮮だった.なかでも私はこのところ知識の共有化について深く問題意識を持っていたが,石田先生がp.282あたりで発言されていることをはじめとして,本座談会は考えるヒントを与えてくれた.また,機械翻訳の開発に携わる者にとって「...国際活動をしている現場でちゃんと辞書を作ると機械翻訳が使えるようになるんです」という先生の発言には非常に勇気づけられた.欲をいえば参考文献があるとよかったと思う.(匿名希望)
 
■「社会に向き合うエージェントシステム」という特集は羊頭狗肉である.複数の執筆者が指摘している通り,エージェントは社会の役に立っていないからである.エージェントを,社会とは没交渉なテーマとして(それはそれで意義がある)研究しているのか,本気で社会に普及させることを意図しているのか,この点に正直になる必要がある.(匿名希望)
 
■エージェントは面白い技術だと思うが,無料でかつ簡単に使えるようなインタフェースでないと普及しないと思う.普及してしまえば,いろいろと可能性があると思うので,普及に関する追加エピソードなどがあればよいと思う.(匿名希望)
 
■エージェントシステムの最前線を知るために,興味深く読んだ.いろいろな分野への適用が理解できてよかったが,逆に「エージェントとは何か」が見えにくくなった気もする.たとえば,あらかじめ定義されたルールに則って株価の変動を監視し自動売買するソフトは,エージェントと呼べるのか.自律処理や知識獲得といった機能を持つエージェントは,どこまで実装,実現されつつあるのか.特集全体,あるいは個々の記事において,筆者によるエージェントの定義を明記すべきと考える.(匿名希望)
 
■本特集は,ソフトウェアの実用化の指針として興味深い内容でした.特に「ユビキタス環境で活躍するエージェント」は,無線センサネットワーク等のインフラの進歩によって現実社会と電脳社会が密接になった上での,進化するエージェントの可能性と人間との共生という課題を提供していただいた気がします.(結城俊治)
 
連載「これからの情報処理学会 社会に存在感ある学会としてー幅広い立場からの情報教育支援をー」につきましては,以下のようなご感想・ご意見をいただきました.
 
■自分が加入している学会を振り返ると,情報社会学会,経営情報学会…と,情報に関する社会科学視点の学会の存在に気づく.これらの学会との合同ワークショップなど,連携が深まっていけばよいと思った.(折田明子)
 
■情報系学科を担当している大学の一教員として,情報系学部学科への進学希望者が減少していることに危機感を覚えています.企業の方も,人材育成の重要性を力説されていました.産官学とも問題意識を共有している今こそ,問題を徹底的に分析し,あるべき方策について検討する総特集の企画を期待します.(匿名希望)
 
■理科離れ,工学部離れが話題になる中で,学会としての情報教育支援要請には,改めて考えさせられるものがありました.(匿名希望)
 
■情報社会の将来を担っていくべき人材の確保・育成は重要なことなので,貴学会が積極的にサポートされ,貴学会の存在感を発揮されることを望む.(匿名希望)
 
コラム「オープンソース事情 自由ソフトウェア活動を続ける」につきましては,以下のようなご感想・ご意見をいただきました.
 
■大変参考になりました.と同時に,OSSにきわめて強い関心を寄せる学生と共通の話題を作ることもでき,とても感謝しています.教育,とりわけJABEE認定プログラムにおいては,教師からの一方的な知識の伝達ではなく,学生とのディスカッションが重要であることは論を俟ちません.しかしながら,学生と情報学についての話題を共有することは,なかなか難しいのが現状です.今回のOSSの連載を通じて,学生との話題の共有が可能となりました.OSS以外の領域においても,話題の共有に努めていきたいと思います.(水野光朗)
 
■よかった.本来,OSSはラジカルな思想であることを思い出し,胸が熱くなった.(根津芳香)
 
■産業界の主流(情報処理学会の主流)にはなれないであろう立場と感じていますが,個人的にはもっと広がってほしい立場でありました.(匿名希望)
 
その他の記事につきましては,以下のようなご感想・ご意見をいただきました.
 
■コラム「標準化よもやま話『情報技術分野の標準のWebでの無償公開』」について:規格の販売収入に頼るISO,IECのビジネスモデルはもう時代遅れである.著者が述べているように,このビジネスモデルを変えないと,「使ってもらえる」規格ができないのではと感じる.(匿名希望)
 
■コラム「研究会千夜一夜『コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)研究会』」について:CVIM研究会が企画されているようなコンピュータビジョンのチュートリアルを会誌でも連載企画として取り上げて欲しいと思います.(匿名希望)
 
会誌の内容や今後取り上げて欲しいテーマに関して,以下のようなご意見やご要望をお寄せいただきました.ご意見をいただきました.
 
■人間とシステムの共生という観点から,応用事例も報告され始めている,たとえば,脳活動を無線センサネットワークを通じてシステム(コンピュータ)に伝え,ロボット(エージェント)制御に応用する等の脳科学(神経生理学,心理学)とIT技術の連携についての特集を希望します.(結城俊治)
 
■最近,暗号の学会で話題の「ハッシュ関数」について記事をお願いしたい.(匿名希望)
 
■情報関係の年間学会リストと発表・投稿の日にちと締め切りを記したリストが雑誌の最後につけてあると,発表・投稿等の意識が常に確認できて便利な情報処理マガジンになると思います.(矢野陽子)
 
■本号を読み,10年前に聞き,いったん幻滅期?に入ったエージェント技術に徐々にではあるがまた光があたりつつあるのは非常に面白い現象だと思いました.自分たちは気がつかない間に社会的な大きな変化を経験しているのだと,改めて思ったしだいです.Web2.0やSOAなど単独の研究や技術はこれまでもいろいろ紹介されてきましたが,社会を変えていくのはその複合,インテグレーションが効果を持ったときだと思います.その意味で情報処理技術が横串で社会変革をもたらすような特集がほしいです.(匿名希望)
 
■毎号の特集記事で,実用化されている技術や実践的な研究成果,実例などが分かりやすく紹介されているので,自分の専門とは異なる分野でも興味を持って読むことができて感謝しております.(匿名希望)
 
■今後読んでみたい企画として,実証実験のその後を知りたいです.総務省や,経済産業省などで公募が採択され,産官学で行ったさまざまな実証実験で行われたプロジェクトや,開発された製品がその後どうなったのかを知りたいですし,うまくいかず,立ち切れになったプロジェクトについては,その理由が知りたいです.研究者の方も興味があると思いますが,参加する企業も大いに興味があります.また,不幸な結果を出さないためにも,検証しておく必要があります.(伊藤かほる)
 
■暗号技術の最新状況について,むずかしい式を使わずに分かりやすく紹介してもらえるとありがたいです.(黒田幸明)
 
■現在各ベンダによってさまざまな開発手法が提示されているが,それらの比較検討を行う企画がほしい.(浜口弘志)
 
 
 
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