栄藤 稔 君

[対象業績] 「動画像国際標準化および大規模データ処理技術の実用化に対する貢献」

パナソニックにて画像符号化標準化に従事した後, 2000年にNTTドコモに転じ, データマイニングを立ち上げる. 同社の米国法人社長を経て, 2014年より執行役員. NTTドコモ・ベンチャーズの社長を兼務.
2017年にNTTドコモの役員を退任し, 大阪大学先導的学際研究機構教授に就任. 機械翻訳の新規事業である株式会社みらい翻訳社長および科学技術振興機構 CREST人工知能領域研究総括を兼務. 1985年年広島大院修士了. 工学博士(阪大).
 

 
[業績推薦理由]

栄藤稔君は,動画像標準化(MPEG)において, コンピュータビジョンの知見に基づいて次世代符号化方式をMPEG-4として提案し基本方式として採用されたこと, NTTドコモおよびみらい翻訳において大規模データ処理の研究を立ち上げ, それらを音声エージェントおよび自動翻訳の実用システムとして社会実装したことが, 情報処理分野における製品開発, 技術の普及, 標準化に大きく貢献した.前者は, 情報処理学会 第7回坂井記念特別賞(1998年)として, 後者は第59回前島密賞(研究開発分野)(2013年)と文部科学大臣表彰「科学技術(開発部門)」(2016年)として顕彰されている.