坂内 正夫 君

フェロー

坂内 正夫 君(正会員)

[対象業績] 「マルチメディア情報処理研究および学術情報基盤整備への貢献」

昭和50年東京大学大学院工学系研究科博士課程修了,工学博士.昭和50年東京大学工学部専任講師,昭和51年横浜国立大学工学部助教授,昭和53年東京大学生産技術研究所助教授を経て,昭和63年同教授.平成6年同所概念情報工学研究センター長,平成10年同所長就任.平成14年から国立情報学研究所副所長を併任,平成17年所長に就任し現在に至る.電子通信学会論文賞(昭和60年),総務大臣個人表彰(平成14年)など受賞,またITSジャパン副会長,日本学術会議情報学委員会委員長などを歴任.

[業績推薦理由]

 坂内正夫君は,長年,マルチメディア情報処理に関し,効率的索引手法の創案を始め,画像や映像のセマンティクスに接近するための手法を幅広く研究開発し, 映像などの情報からの対象物認識や高次記述に関して先駆的な研究を行った.また監視カメラ映像による交通事故自動検出システムの開発など,実用性の高い研究でも成果を挙げ,ITS(次世代交通システム)の普及発展活動にも尽力した.さらに近年は,学術ネットワークの開発や電子コンテンツの流通など,国立情報学研究所所長として我が国の大学等の学術情報基盤の整備を主導し,教育研究の基盤強化に貢献してきた.