佐々木 良一 君

2008年度(平成20年度)功績賞受賞者の紹介

佐々木 良一 君 (ささき りょういち)

本会正会員佐々木良一君(フェロー)は,永年にわたり情報セキュリティ分野の研究に携わり,数多くの優れた業績を挙げてこられました.株式会社日立製作所,東京電機大学のみならず学会活動を通して,情報セキュリティ技術の向上と人材育成に尽力されるとともに,我が国の情報セキュリティ政策策定にもかかわり,産学官にわたり,我が国における情報セキュリティの発展に貢献をされました.

  また,「インターネットセキュリティ入門」や「ITリスクの考え方」(岩波書店)など情報セキュリティにかかわる専門書から啓発書籍まで多数執筆しています.さらに,同君は我が国の情報セキュリティ政策会議「技術戦略専門委員会」委員長として情報セキュリティにかかわる研究開発・技術戦略とその成果の利用方法に関する戦略のとりまとめにおいて中心的な役割を果たされる等,産学官にわたり,当該分野の発展に貢献されています.

  本会においては,コンピュータセキュリティ研究会主査,理事(平成15~16年度),IFIP TC 11日本代表などを歴任されています.平成13年度論文賞を受賞し,平成14年度にはフェローの称号を授与されています.また,国際的には,IFIP主催の情報セキュリティ分野で著名な国際会議20th IFIP International Information Security Conference(SEC2005)の組織委員長を務められました.さらに,欧米で始まった新たな情報セキュリティの分野であるデジタルフォレンジックを我が国に紹介し,その普及にも尽力されています.

  以上のように同君が,国内外の学術の発展と研究・教育,ならびに本会の活動の発展に尽くした貢献は,まことに顕著であります.