データサイエンティスト資格を含む認定情報技術者(CITP)企業認定制度開始

報道関係者各位
プレスリリース
2021年9月13日
一般社団法人 情報処理学会
 

 一般社団法人 情報処理学会(会長 徳田英幸)は、データサイエンティストを含む新たな「認定情報技術者企業認定制度」において、日立製作所およびそのグループ会社の社内資格制度を認定し、9月6日認定証を授与しました。

 当会は、情報処理教育や実務家向け資格に取り組んできたスキル・ノウハウを活かし、初等中等教育から社会人教育までを対象としたデータサイエンティスト(DS)育成戦略を2021年4月13日に公表しました。また本戦略に基づき、2021年4月30日に大学レベルの専門教育を対象としたデータサイエンス・カリキュラム標準(専門教育レベル)を策定・公開しました。

 しかし、本カリキュラムを履修した学生が卒業するのは2025年以降となり、喫緊のデータサイエンティスト不足の解消のためにはさらなる施策が求められています。即ち、現役のIT実務家に対するデータサイエンス教育と資格認定の整備が必要です。そこで当会では、高度IT人材を対象とするCITP(Certified IT Professional)資格制度の企業認定において、データサイエンティスト(ITSSレベル4相当)に対してITSS+を参照した審査基準を定め、資格認定の拡充を図りました。

 この度CITP企業認定を取得していた企業の認定更新にあたり、データサイエンティスト資格についても審査を行い、当会として初めてデータサイエンティスト資格を含む企業内の資格制度をCITPとして認定致しました。認定対象は株式会社日立製作所およびそのグループ会社です。同社と同グループ会社は、2015年に社内のITプロフェッショナル認定制度(CIP)に対して当会のCITP企業認定を取得し、その後2018年にデータサイエンティストを3000人に増やす計画を発表すると共に、従来のITプロフェッショナルの枠組みにデータサイエンティストのスキルレベルを追加して運用しており、今回の更新でデータサイエンティスト(ITSSレベル4相当)も含めた企業認定を得たものです。

 今後も当会は継続して、初等教育から専門人材に至る系統的なDS人材の育成および育成/評価の枠組みを海外の団体とも連携して構築してまいります。その検討状況をIFIP60周年記念イベントのDS教育とDS資格の連携をテーマとしたセッションにてACMやEdison Data Science Project、ICCP (Institute for Certification of Computing Professionals) のキーマンとディスカッションする予定です(日本時間9月27日, 詳細以下)。 https://ifip.org/jubilee60/?r=event3