岩野　和生　君

[対象業績]　　「理論計算機科学における先駆的業績と先端的IT技術研究の推進」

　昭和50年東京大学理学部卒．昭和62年プリンストン大学院コンピューター・サイエンス卒．Ph.D. 昭和50年日本IBM(株)入社，平成7年同社東京基礎研究所長，平成12年Director, Focal Projects, Software & Services, IBM Research．平成13年Director, Autonomic Computing, IBM Research．平成14年日本IBM(株)取締役Research & EBO, IBM AP & Japan担当．本会元理事．人工知能学会，応用数理学会，ACM，SIAM，IEEE会員．共著書1，(共）訳書3．現在，Autonominc ComputingやGrid Computingなどの開発と展開を推進中．

[業績推薦理由]

　岩野和生君は，理論計算機科学とその応用，特にグラフアルゴリズムと計算幾何学に関する世界的レベルの研究を行った．国際企業の基礎研究所長として，国際 的に通用する数々の先端的技術の研究・開発を推進した．企業の業績への貢献と学界・社会への貢献の両者を高い次元で調和させ，裁量労働制を早くに採用する など研究員の環境と地位の向上に務め，また情報弱者サポートの研究などを通して，企業における情報技術研究のモデルを示した．情報科学分野の研究と企業の 研究所管理に顕著な業績を挙げ，学界・産業界・社会に大きく貢献している．