湊 真一 君

  • 湊 真一

    [対象業績]「離散構造処理アルゴリズムに関する先駆的研究と人材育成および学会運営への貢献」

      1988年京都大学工学部情報工学科卒業。1995年同大学院工学研究科博士後期課程修了。博士(工学)。1990年より2004年までNTT研究所に勤務。1997年米国スタンフォード大学客員研究員、2004年より北海道大学情報科学研究科助教授、2010年同教授、2018年より京都大学情報学研究科教授。日本学術会議連携会員。本会理事(論文誌、事業、教育担当)、JIP編集長などを歴任。文部科学大臣表彰科学技術賞(研究部門)受賞。

    [業績推薦理由]

    湊氏は、離散構造の基本的モデルである組合せ集合を一意かつコンパクトに圧縮して表現するデータ構造としてのZDD (ゼロサプレス型二分決定グラフ)の考案者であり、圧縮した状態のままで様々な集合演算を高速に計算するアルゴリズムを開発した。ZDDは、論理最適化、形式的検証、データマイニング、ネットワークの網羅的解析、グラフ経路探索、統計検定など、社会的に重要な問題に応用されている。2009年よりJST ERATO湊離散構造処理系プロジェクト総括を務めるなどアルゴリズム研究の世界的なリーダーである。