野崎 昭弘 君
フェロー
野崎 昭弘 君(正会員)
[対象業績] 「アルゴリズムと計算量を中心とした計算基礎理論の研究と啓蒙」
1961年東京大学数物系研究科修士課程卒.日本電信電話公社電気通信研究所,東京大学教養学部助手,助教授,同情報科学研究施設助教授,山梨大学工学部教授,国際基督教大学教養学部教授を経て,1993年より大妻女子大学社会情報学部社会情報学科教授.理学博士.本会アルゴリズム研究会主査,数学教育世界会議組織委員,国際数学者会議学術委員,数学教育協議会委員長などを歴任.「ゲーデル,エッシャー,バッハ」の翻訳により,第22回日本翻訳文化賞受賞.
[業績推薦理由]
野崎昭弘君は,アルゴリズムと計算量の理論研究のパイオニアとして,オートマトン理論におけるアイレンバーグ予想の解決など,世界的な優れた研究業績をあげた.更に「ゲーデル,エッシャー,バッハ」の翻訳など,情報数学の良書の刊行に積極的に取り組み,先見性と卓越した文章力を通して若手研究者の啓蒙につとめ,今日の日本の計算基礎理論の礎を築いた.また,数学教育世界大会「国際円卓会議」に日本代表として参加するなど,わが国の情報数学教育および情報数学文化の発展への寄与は多大であり,本会フェローに相応しい.