岡田 直之 君
フェロー
岡田 直之 君(正会員)
[対象業績] 「思考と言語・図形の体系的処理の研究」
1966年九州大学院工学研究科修士課程修了.同年同大学工学部助手,1976年大分大学工学部助教授,1977年同教授,1989年九州工業大学情報工学部教授,現在に至る.工博.本会で論文査読委員.論文誌推薦論文特別編集委員,九州支部長等として活動(中).また,電子情報通信学会思考と言語専門委員長,人工知能学会理事,学術会議情報工学研究連絡委員会知識科学体系化作業部会長,Japan-Australia Joint Symp.Natural Lang. Process.組織委員長,PacificAssoc.Comput.Linguist.会長等を歴任(中).
[業績推薦理由]
岡田直之君は,文の支配要素,動詞の意味の世界を組織的に解明し,自然言語処理向け概念辞書開発に先駆的取り組みをした.さらに動図形の意味を自然言語記述するシステムを初めて開発し,パターン認識と自然言語理解を統合する基礎を築いた.また「知」と「情」の統合的処理にも取り組んだ.これらを発展させて,思考の要素を統合するコンピュータモデルを提案し,国内外で個別的であった思考や言語,図形の処理を体系化に向けて先導する役割を努めた.なお本会,情報関連学会,さらには学界での活動も活発である.よって本会のフェローとしてふさわしく,ここに推薦する.