小野 欽司 君
フェロー
小野 欽司 君(正会員)
[対象業績] 「マルチメディア情報通信における先駆的研究開発への貢献」
1962年東京大学物理卒,KDD(株)入社研究所勤務.ケネディ暗殺を伝えた日米最初の宇宙通信の研究に従事.その後,スタンフォード大学に留学,インターネットの基礎となったパケット通信の研究にその黎明期から従事.KDD研究所長をへて1993年学術情報センター教授に転身,2000年4月から国立情報学研究所の教授・研究総主幹.情報プラットフォーム,分散マルチメディア等の研究に従事.IEEEフェロー,工学博士.
[業績推薦理由]
小野欽司君は,1970年代の初頭からコンピュータ通信の研究に取り組み,プロトコルマシンと呼ばれる論理マシンの概念を提唱するとともに,インターネットの先駆けとなるパケット通信のプロトコルと仮想化技法,OSIネットワークアーキテクチャの研究開発と実証に従事し,今日のグローバル情報流通時代の基礎を築いた.さらに,EBG(Extended Binary Graph)の概念に基づく情報流通・共有エンジン(Phasme)の提案・実証,ならびに,3次蓄積モデルによるVODアーキテクチャの提案などマルチメディア情報通信における先駆的研究開発に貢献した.