椎尾 一郎 君
[対象業績] 「ユビキタスコンピューティング分野における研究に対する貢献」
1979年3月名古屋大学理学部物理学科卒業.1984年3月東京工業大学大学院総合理工学研究科博士課程修了(工学博士).同年4月,日本アイ・ビー・エム株式会社東京基礎研究所に入社.1997年4月玉川大学工学部助教授をへて2002年4月教授.2001年4月~2002年3月ジョージア工科大学客員研究員.2005年4月よりお茶の水女子大学理学部情報科学科教授.2007年4月組織変更によりお茶の水女子大学人間文化創成科学研究科教授.実世界指向インタフェース,ユビキタスコンピューティングを中心に研究.本会ユビキタスコンピューティングシステム研究会主査(2009年度-2012年度), インタラクション大会長(2008年),ヒューマンインタフェース学会理事を歴任。
[業績推薦理由]
椎尾一郎君は、1990年前後の拡張現実感(AR)研究萌芽期から各種投影型インタフェースの実験を開始し、1995年には後のタンジブルインタフェースに先駆けてブロックを用いた物理的アイコンの提案と実装を行った。また、家庭におけるユビキタスコンピューティングの重要性に着目し、国内大学施設では最初の一戸建てユビキタスコンピューティング実験住宅Ocha Houseを建設し、家庭を対象としたユビキタスコンピューティング応用研究の拠点とした。本学会/他学会においてシンポジウムや大会の実行委員長/大会長、論文誌特集号ゲストエディタなどを歴任している。一方、海外での国際会議PCとしても活動し、Ubicomp 2004ではプログラム副委員長を務めている。また、ヒューマン・コンピュータインタラクションの教科書を著し、この分野の教育に貢献している。