渡辺  治 君

フェロー

渡辺  治 君(正会員)

[対象業績] 「計算量理論と乱択アルゴリズムの研究ならびに計算機科学の普及に対する貢献」

昭和55年東京工業大学理学部情報科学科卒業.昭和57年同大学理工学研究科情報科学専攻修士課程修了.工学博士.昭和57年同大学理学部助手.平成2年同大学工学部助教授を経て,平成9年同大学大学院情報理工学研究科教授.平成19年から同大学学術国際情報センター長.また,平成19年より,グローバル COE「計算世界観の深化と展開」の拠点リーダー.

[業績推薦理由]

 渡辺治君は,計算の理論の重要な分野である,計算量理論,アルゴリズム理論,計算論的学習理論において,第一線で活躍し,多くの重要な研究成果を挙げた. また,ヨーロッパ理論計算機科学会との連携強化に努めるなど,我が国における理論計算機科学分野の発展に尽力した.さらに,高校生・高専生を対象としたスーパーコンピュータ上のプログラミングコンテストを14年間,中心となって実施し,高校生にプログラミングの楽しさを伝える努力をしてきた.また,本会の情報処理教育委員会でのカリキュラムJ97の策定,さらに引き続きJ07の策定,ならびに様々な啓蒙書,本会会誌への解説の寄稿などを通し,我が国における計算機科学の啓蒙に大きな貢献をしてきた.以上の理由により,渡辺治君を本会フェローに推薦する.