吉澤 康文 君
フェロー
吉澤 康文 君(正会員)
[対象業績] 「計算機システムの性能評価方式に関する貢献」
1967年東京工業大学理工学部卒業.同年(株)日立製作所中央研究所入社.HITAC5020/TSSの開発に従事.1973年より同社システム開発研究所にて仮想記憶,大規模TSS,大規模オンラインシステムなど大型計算機システムの性能評価の研究に従事.これらの研究により,1981年工学博士.また,OSのテスト・デバッギングシステム,オープンシステム,超並列計算機などの研究に従事.1995年より東京農工大学教授.IEEE-CS,ACM会員.
[業績推薦理由]
吉澤康文君は,汎用計算機の性能を向上させる技法,システムプログラムの生産性を向上させる方式に関して,顕著な研究業績をあげている.具体的には,商用計算機において,応答性能とスループットを共に保証する方式,大規模会話型計算機システムの効率よい記憶管理方式,仮想計算機と対話処理機能を組み合わせることによりシステムプログラムの生産性を向上させる新たな開発環境,などの提案を行った.これらの研究はいずれも現実のシステムのなかから問題発掘がなされ,その成果は,学術だけでなく実用化への貢献が大きいことがその特長である.