表彰規程

表彰規程

S45. 4. 1 制定
2022. 9. 30 最新改訂

第1章 総     則

第1条 本学会定款第4条にもとづく関係事業として、業績ある者の表彰は、この規程により行う。なお、支部大会等において優秀な論文を発表した者については、本規程にかかわらず支部において規約を制定し、表彰することができる。

第2条 表彰の種類は、次のとおりとする。
 1.功績賞ならびに顕功賞
 2.論 文 賞
 3.山下記念研究賞
 4.大会優秀賞ならびに大会奨励賞
 5.マイクロソフト情報学研究賞
 6.情報処理技術研究開発賞
 7.優秀教育賞ならびに優秀教材賞
 8.業績賞
 9.学会活動貢献賞
 10.若手奨励賞
 11.ソフトウエアジャパンアワード
 12.デジタルプラクティス論文賞
 13.IPSJ/IEEE Computer Society Young Computer Researcher Award
 14.IPSJ/ACM Award for Early Career Contributions to Global Research
 15.その他、理事会で特に認めた賞

第3条 前条の各表彰の候補者または候補を調査選定するため、本学会に各表彰ごとに選定委員会を設け、それぞれの委員会に委員長をおく。

第4条 各表彰の受領者は、前条の委員会委員長の報告にもとづき、理事会の議決により決定する。

第5条 各表彰の賞状等は、通常総会、全国大会、その他適当の機会において贈呈する。

第6条 前条の贈呈を行ったときは、受賞者の氏名、業績の内容等をなるべく直後に発行する本学会の会誌に発表する。

第2章 功績賞ならびに顕功賞

第7条 功績賞は、情報処理に関する学術または関連事業に対し特別の功労があり、その功績が顕著な会員のうち、原則として毎年3名以内を選定して贈呈する。ただし、名誉会員および名誉会員の推挙が決定した会員ならびに既受賞者は除くものとする。
 2.故人となった会員が、功績賞を受賞するに相応しい特別の功労があると理事会が判断する場合は、功績賞に準ずる特別賞として顕功賞を贈呈することができる。

第8条 功績賞ならびに顕功賞は、賞状および賞牌とする。

第3章 論  文  賞

第9条  論文賞は、本学会の論文誌(ジャーナル、JIP、各トランザクション)に発表された論文およびテクニカルノート(以下テクニカルノートを含め論文という)のうち、特に優秀なものを選び、その著者に贈呈する。
2.論文賞の名称は、論文が掲載された論文誌により次のとおりとする。
・ジャーナル:情報処理学会論文賞
・JIP:Journal of Information Processing Outstanding Paper Award
・トランザクション: 情報処理学会論文誌 <誌名> 優秀論文賞 
            IPSJ Transactions on <誌名> Outstanding Paper Award

第10条  表彰する論文は、原則として論文誌毎に選定の対象となる論文数の1/50とするが、編数は事情により変更することができる。

第11条  選定の対象となる論文は、原則として表彰の時期の前々年の10月から前年の9月までの間に発表されたものであることを要する。但し、対象となる論文が50編に満たない論文誌は、選定を翌年以降に持ち越し、前回選定後の論文を選定の対象となる論文とすることができる。

第12条  表彰する論文が共著の場合は、共著者全員を表彰する。

第13条  論文賞は、同一著者に重ねて授与しても差支えない。

第14条  論文賞は、賞状、表彰盾および賞金とする。賞金は、論文1編につき5万円とする 。

第4章 山下記念研究賞

第15条 山下記念研究賞は、研究会(シンポジウムを含む)に発表された論文のうち、特に優秀なものを選び、その発表者に贈呈する。

第16条 表彰する論文は、原則として各研究会から毎回1編乃至2編以内とする。

第17条 原則として同一人は、同一研究会において重ねて山下記念研究賞(旧研究賞を含む)を受賞できない。

第18条 山下記念研究賞は、賞状、賞牌および賞金とする。賞金は、1件につき1万円とする。

第5章 大会優秀賞ならびに大会奨励賞

第19条 大会優秀賞は、全国大会に発表された論文のうち、特に優秀なものを選び、その登壇者に贈呈する。

第20条 大会奨励賞は、全国大会で発表を行った者のうち、情報処理に関連する学術、技術の奨励のため、有為と認められる新進の科学者または技術者に贈呈する。

第21条 大会優秀賞ならびに大会奨励賞は、原則として各全国大会開催毎に各10名以内を選定し、賞状、賞牌および賞金を贈呈する。賞金は、1名につき1万円とする。

第22条 大会優秀賞ならびに大会奨励賞を受けるものは、次の各号に該当するものから選定する。
 イ.講演申込の時期において本学会会員であること。
 ロ.(大会優秀賞)年齢を問わないが、大会参加申込時に登壇者となった者であること。なお、同一著者に重ねて授与することができる。
 ハ.(大会奨励賞)講演の時期において大学の学部卒業後10年未満の者またはこれと同等と認められる者で、大会参加申込の際、講演者として登録かつ講演を行った者であること。なお、大会奨励賞を受けたことのない者とする。

第23条 大会優秀賞ならびに大会奨励賞の選定は、全国大会終了後速やかに行う。

第6章 優秀教育賞ならびに優秀教材賞

第24条 優秀教育賞および優秀教材賞(以下、教育賞と総称する)は、情報処理教育に関して優れた教育の実践を行った者(個人またはグループ)および優れた教材を開発した者(個人またはグループ)の中から、各賞につき毎年5件以内を選定して贈呈する。

第25条 教育賞を受ける者は、推薦の時期に本学会正会員である者とし、各賞につき既受賞者は除くものとする。

第26条 教育賞の推薦は公募するものとし、会告して、推薦を受けるものとする。

第27条 教育賞は、賞状および賞金とし、賞金は1件につき3万円とする。

第7章 マイクロソフト情報学研究賞

第28条 マイクロソフト情報学研究賞は,情報学の主要な分野で,その研究・開発において国際的に顕著な貢献が認められ,今後もその進歩,発展が期待される若手研究者を,毎年2名以内選定して贈呈する。

第29条 マイクロソフト情報学研究賞を受ける者は,推薦の時期に本学会正会員として3年以上を経過した者で,国内の大学及び公的研究機関に所属し,博士号取得後10年以内の研究者とする。

第30条 マイクロソフト情報学研究賞の推薦は,公募するものとし,会告して推薦を受けるものとする。

第31条 マイクロソフト情報学研究賞は,賞状,賞金(1名につき100万円)及び副賞とし,表彰は全国大会で行う。

第8章 情報処理技術研究開発賞

第32条 情報処理技術研究開発賞は,情報学の主要な分野で,その研究・開発において国際的に顕著な貢献が認められ,今後もその進歩,発展が期待される若手研究者を,原則として毎年1 名選定して贈呈する。

第33条 情報処理技術研究開発賞を受ける者は,推薦の時に39歳までの本学会正会員で,企業(国内の大学及び公的研究機関以外)に所属する研究者とする。ただし,坂井記念特別賞,研究開発奨励賞,長尾真記念特別賞の既受賞者は除くものとする。

第34条 情報処理技術研究開発賞の推薦は,公募するものとし,会告して推薦を受けるものとする。

第35条 情報処理技術研究開発賞は,賞状及び賞金(1 名につき15 万円)とし,表彰は定時総会で行う。

第9章 業績賞

第36条 業績賞は、情報技術に関する新しい発明、新しい機器や方式の開発・改良、あるいは事業化プロジェクトの推進において、顕著な業績をあげ、産業分野への貢献が明確になったものの内から原則として毎年3件以内を選定し、その貢献者に贈呈する。

第37条 業績賞を受ける者は、1件につき5名以内の当該貢献者とする。非会員であっても差し支えないが、代表者は推薦の時期に本会個人会員(準会員を除く)に限る。

第38条 業績賞は、対象となる業績が異なるものについては、同一人を重ねて表彰しても差し支えない。

第39条 業績賞は、賞状および賞牌とする。賞牌は、1件につき1牌とし、賞金は1件につき10万円とする。

第10章 学会活動貢献賞

第40条 学会活動貢献賞は、本会の特定分野の運営、または会員サービスの向上等に関して、地道な貢献を行った個人、または組織のうちから、毎年10名以内を選定して贈呈する。

第41条 学会活動貢献賞を受ける者は、非会員であっても差し支えない。また、貢献内容が異なるものであれば、同一人が重ねて受賞しても差し支えない。学会活動貢献賞を受ける者が、組織の場合には、その代表者1名とする。

第42条 学会活動貢献は、賞状および賞牌とし、定時総会会場で贈呈する。

第11章 若手奨励賞

第43条 若手奨励賞は、高校生、高専生および大学学部生を主な対象として、情報処理関係のコンテスト等(以下「コンテスト」という。)において優秀な成績を修めた者(個人またはグループ)に贈呈する。 

第44条 若手奨励賞を受ける者は、各コンテストにつき若干名(個人またはグループ)とし、会員であることを要しない。 

第45条 若手奨励賞は、賞状および副賞とし、各コンテスト会場で贈呈する。副賞は、原則として、 1 コンテストあたり3 万円以下の物品とする。

第12章 ソフトウエアジャパンアワード

第46条 ソフトウエアジャパンアワードは、日本発の世界に誇るジャパンソフトウエアの研究者、開発者、技術者で、情報技術分野において特に産業界への功労がありその業績が顕著であると共に、今後の産業界への活躍が期待できる方を原則2名以内として選定し贈呈する。受賞者は非会員であっても差し支えない。

第47条 ソフトウエアジャパンアワードは、賞状、副賞および賞金とし、賞金は1名につき2万円とする。

第13章 デジタルプラクティス論文賞

第48条 デジタルプラクティス論文賞は、ICT実務の現場での実践やそこから生み出される知見を広く社会全体で公開共有し再利用することの目的に最もかなう論文を1年に1編選び、その著者に贈呈する。

第49条 選定の対象となる論文は、原則として表彰の時期の前年1月から12月までの間に掲載されたものとする。

第50条 デジタルプラクティス論文賞は、同一著者に重ねて授与しても差支えない。受賞者は非会員であっても差し支えない。

第51条 デジタルプラクティス論文賞は,賞状および賞金とする。賞金は,論文1編につき2万円とする。

第14章 IPSJ/IEEE Computer Society Young Computer Researcher Award

第52 条 IPSJ/IEEE Computer Society Young Computer Researcher Award は、情報学の分野において、理論・技術・アプリケーションの発展に寄与した若手研究者・技術者を、本学会とIEEE Computer Society (以下、IEEE-CS)の協定により合同で表彰するものとし、毎年3 名以内を選定し贈呈す る。

第53 条 IPSJ/IEEE Computer Society Young Computer Researcher Award を受ける者は,推薦年度末時点で40 歳以下の本学会およびIEEE-CS 両学会の正会員で、日本国内の大学または公的研究機関、企 業等に所属する研究者・技術者とする。

第54 条 IPSJ/IEEE Computer Society Young Computer Researcher Award の推薦は、公募するものとし,会告して推薦を受けるものとする。

第55 条 IPSJ/IEEE Computer Society Young Computer Researcher Award は,賞状および副賞とする。

第15章 IPSJ/ACM Award for Early Career Contributions to Global Research

第56 条 IPSJ/ACM Award for Early Career Contributions to Global Research は、情報学の分野において国際的な研究による成果をあげ、今後の発展および国際的な活躍が期待される若手研究者を、 本学会とAssociation for Computing Machinery(以下、ACM)の協定により合同で表彰するもの とし、原則として毎年1 名選定し贈呈する。

第57 条 IPSJ/ACM Award for Early Career Contributions to Global Research を受ける者は,推薦年度末時点において博士号取得から10 年以内の本学会の正会員で、日本国内の大学や公的研究機関ま たは企業等に所属する研究者・技術者とする。

第58 条 IPSJ/ACM Award for Early Career Contributions to Global Research の推薦は、公募するものとし、会告して推薦を受けるものとする。

第59 条 IPSJ/ACM Award for Early Career Contributions to Global Research は,賞状および副賞とする。

第16章 各表彰の選定委員会

第60条 第3条による各表彰の選定委員会は,功績賞委員会,論文賞委員会,大会優秀賞・大会奨励賞委員会,教育賞委員会,業績賞委員会,マイクロソフト情報学研究賞委員会,情報処理技術研究開発賞委員会,若手奨励賞委員会,IPSJ/IEEE-CS Joint Award 選定委員会およびIPSJ/ACM Joint Award 選定委員会の10委員会とし,山下記念研究賞については領域委員会を,学会活動貢献賞については総務財務運営委員会を,ソフトウエアジャパンアワードについては技術応用運営委員会を、デジタルプラクティス論文賞についてはデジタルプラクティス編集委員会をこれにあてる。なお,その他の賞については,必要に応じ選定委員会を設置する。
 2.功績賞委員会,論文賞委員会,教育賞委員会,業績賞委員会は毎年10月に,情報技術研究開発賞,マイクロソフト情報学研究賞,IPSJ/IEEE-CS Joint Award 選定委員会、IPSJ/ACM Joint Award 選定委員会は毎年8月に,大会優秀賞・大会奨励賞委員会は全国大会終了後直ちに設置する。

第61条 前条の各委員会の委員長は、原則として次のとおりとする。
  イ.功績賞委員会:先任副会長
  ロ.論文賞委員会:論文誌運営委員長
  ハ.大会優秀賞・大会奨励賞委員会:当該全国大会プログラム委員長
  ニ.教育賞委員会:情報処理教育委員長
  ホ.マイクロソフト情報学研究賞委員会:副会長(学界)
  へ.情報処理技術研究開発賞委員会:副会長(学界)
  ト.業績賞委員会:副会長(産業界)
  チ.若手奨励賞委員会:調査研究運営委員長
  リ.IPSJ/IEEE-CS Joint Award 選定委員会:副会長(学界)
  ヌ.IPSJ/ACM Joint Award 選定委員会:副会長(学界)
 2.委員長は、委員会の会務を総理する。

第62条 第60条の各委員会の委員は会長が委嘱する。

第63条 第61条の各委員会にそれぞれ幹事若干名をおく。
 2.幹事は、委員のうちから委員長が選任する。
 3.幹事は、委員長の指揮を受け、委員会の会務を処理する。

第64条 功績賞委員会は、委員長、および現理事、前理事(前会長、前副会長を除く)で組織する。

第65条 論文賞委員会は、論文誌運営委員長、論文誌編集担当理事および調査研究担当理事をもって組織する。
  2.委員会は必要と認めた場合、一つあるいは複数のワーキンググループを組織することができる。ワーキンググループの委員はジャーナル、JIPおよびトランザクションの各編集委員の中から委員長が委嘱する。

第66条 大会優秀賞・大会奨励賞委員会は、当該全国大会プログラム委員長、委員長が指名する委員若干名、および当該全国大会座長約20名を加えて組織する。

第67条 教育賞委員会は、委員長、教育担当理事および委員長推薦の情報処理教育委員会委員若干名をもって組織する。

第68条 マイクロソフト情報学研究賞委員会は、委員長、総務および財務担当理事の内2名、調査研究担当理事、論文誌担当理事の8名で組織する。

第69条 情報処理技術研究開発賞委員会は,委員長,総務および財務担当理事の内2 名,調査研究担当理事,論文誌担当理事の8 名で組織する。

第70条 業績賞委員会は、委員長、総務および財務担当理事の内2名、技術応用担当理事、標準化担当理事の6名で組織する。

第71条 若手奨励賞委員会は、委員長、調査研究担当理事の1人、教育担当理事の1人、情報処理教育委員長で組織する。
 2.委員会は、情報処理教育委員会が設ける若手奨励賞選定ワーキンググループに選定作業の実務を委任することができる。ワーキンググループは、情報処理教育委員長が指名する主査および委員若干名をもって構成する。

第72条 IPSJ/IEEE-CS Joint Award 選定委員会は,情報処理学会とIEEEE-CS の双方から委員を選定し、選定委員会を構成する。本学会側は委員長、論文誌担当理事1 名,調査研究担当理事1 名で組織する。

第73条 IPSJ/ACM Joint Award 選定委員会は,情報処理学会とACM の双方から委員を選定し、選定委員会を構成する。本学会側は委員長、論文誌担当理事1 名,調査研究担当理事1 名で組織する。

第74条 選定委員会における各表彰の候補者または候補の選定は,別に定める選定手続等により行う。

第75条 委員長は,前条の手続により各表彰の候補者または候補の選定を終わった時は,選定要旨その他所要事項を付してその結果を会長に報告する。

第76条 選定委員会は,理事会において各表彰の受領者が決定された時をもって解散する。

第17章 資     金

第77条 功績賞,論文賞,大会優秀賞・大会奨励賞,教育賞,業績賞,情報処理技術研究開発賞,学会活動貢献賞,若手奨励賞、ソフトウエアジャパンアワード、デジタルプラクティス論文賞、IPSJ/IEEE Computer Society Young Computer Researcher Award 、IPSJ/ACM Award for Early Career contributions to Global Researchおよびその他の賞の贈呈のために要する経費は,一般会計からあてるものとする。
 2.山下記念研究賞の贈呈のために要する経費は,特定資産(山下記念研究賞積立資産)およびその利子をあてるものとする。
3.マイクロソフト情報学研究賞の贈呈のために要する経費は,当該賞に関わるスポンサー企業からの寄付金をあてるものとする。

第18章 補     則

第78条 規程および第74条による選定手続の改廃は、理事会の議決により行う。