2008年度(平成20年度)喜安記念業績賞
2008年度喜安記念業績賞の表彰
◆携帯端末など組込み機器向け多言語自動音声翻訳システムの実用化技術の開発
[推薦理由]
携帯端末や携帯電話など組込み機器単体で大語彙(5万語)の発話をリアルタイムに音声翻訳する技術を開発した.本技術は,日本語・英語・中国語の旅行会話に対する双方向音声翻訳を可能とするものであり,日英双方向音声翻訳機能は,携帯端末(モバイルマルチメディアプレーヤー)に搭載され世界に先駆けて製品化されたものである.また,市販の携帯電話単体で動作するソフトウェアとして実現し,情報家電などごく身近な組込み機器へ搭載可能であることを実証した.この業績は,自動音声翻訳機能をユビキタス環境で社会基盤として利用可能としたものである.
奥村 明俊 君(正会員) 1986年京都大学大学院工学研究科修士課程修了.同年,日本電気(株)入社.機械翻訳や情報抽出など自然言語処理,音声翻訳,コミュニケーションエージェントの研究開発に従事.工学博士.現在,共通基盤ソフトウェア研究所研究統括マネージャーとして,メディア処理,情報センシング,音声言語,情報セマンティクスの研究部門を統括.情報処理学会,言語処理学会,人工知能学会,ACL会員 |
花沢 健 君(正会員) |
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磯谷 亮輔 君 |
渡辺 隆夫 君(正会員) |
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山端 潔 君(正会員) |
◆音声ブラウザの開発とWEBアクセシビリティ技術普及への貢献
[推薦理由]
視覚障害者支援技術、特に視覚障害者のインターネット利用拡大に大きく貢献した。1997年に開発した「ホームページ・リーダー」は世界初の実用的な音声ブラウザであり、日本を始め欧米やアジア各国で製品化され、世界の視覚障害者の情報環境を著しく向上させると共に、Webアクセシビリティ標準の確立に多大な影響を与えた。その後も、アクセシビリティ向上のためのコンテンツ変換技術、音声読み上げに適したWebページ作成を支援するための視覚化技術などの開発・普及を通じ、視覚障害者支援技術の世界的発展に大きく寄与した。
浅川 智恵子 君(正会員) 1985年,日本アイ・ビー・エム株式会社入社.東京基礎研究所にて非視覚的ユーザ・インタフェイスを中心としたアクセシビリティ・テクノロジーの研究開発に従事.1997年,ホームページ・リーダーを開発.2004年,東京大学工学系研究科先端学際工学専攻博士課程修了.1999年厚生大臣表彰.The WITI Hall of Fame 2003.IBM Distinguished Engineer.IBM Academy of Technologyメンバー.ACM,電子情報通信学会各会員.博士(工学). |
福田 健太郎 君(正会員) 2000年,大阪大学大学院基礎工学研究科情報数理系専攻修了.同年,日本アイ・ビー・エム(株)入社.東京基礎研究所にてWebアクセシビリティに関する研究開発に従事.Eclipse Accessibility Tools Framework (ACTF) project co-technical lead.W3C WAI PFWG Member.ACM,電子情報通信学会各会員.博士(工学). |
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伊藤 隆 君 |
前田 潤治 君(正会員) |
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高木 啓伸 君(正会員) |