2020年 IPSJ/ACM Award for Early Career Contributions to Global Research

2020年 IPSJ/ACM Award for Early Career Contributions to Global Researchの表彰


yatani

矢谷 浩司 君(正会員)

「Mobile Interactive Systems for Intellectual Productivity Support

2014年8月より東京大学大学院工学系研究科電気系工学専攻(工学部電子情報工学科)准教授,生産性・創造性支援,センシング技術とその応用,ユーザブルセキュリティを重点的研究課題としながら,ヒューマン・コンピュータ・インタラクション分野の幅広い研究に従事.2003年,2005年に東京大学よりそれぞれ学士号(工学),修士号(科学)を取得.2011年にカナダ,トロント大学より博士号(コンピュータ科学)を取得.2011年11月から2014年7月までMicrosoft Research Asia,HCI groupに勤務.電気情報通信分野の学術研究の発展に顕著な貢献があり,将来にわたり,当該分野の発展に寄与することが期待される優秀な若手研究者に与えられるRIEC Awardを2019年に受賞.学会においては,2011年と2016年にACM CHIにてBest Paper Awardを,2014年には2件のHonorable Mention Awardを受賞.また2014年のACM MobileHCIにおいて2件のHonorable Mention Awardを受賞.ヒューマン・コンピュータ・インタラクション分野の学術界に幅広く貢献し,ACM UbiComp(2015)では共同プログラム委員長,Proceedings of ACM Interactive, Mobile, Wearable and Ubiquitous Technologyにおいて創設時からエディター(2016 - 2020)を務め,現在はACM UbiCompの運営委員会委員長を務める.

[推薦理由]
矢谷氏は,我々の知的生産性をサポートするモバイルインタラクティブシステムの設計と評価に重要な貢献をしてきた.同氏は,元々は通信デバイスとして設計されていたスマートフォンを知的生産性サポートツールに変える,さまざまなインタラクティブシステムを開発し検証してきた.具体的には,知的生産性が重要となる3つの活動について深く研究を行った.1)オンラインのユーザ作成レビューを使用した意思決定,2)プレゼンテーションのリハーサルと配信,3)大学生の勉強.その研究成果は,計算言語学,アルゴリズム,インターフェース設計を組み合わせたモバイルインタラクティブシステムによる知的生産性サポートの高い有用性を実証しており,国際的にも高く評価されている.