FIT船井業績賞
FIT船井業績賞
賞の概要 | 平成14年度からスタートした情報処理学会(IPSJ)と電子情報通信学会情報(IEICE)のシステムソサイエティ(ISS)及びヒューマンコミュニケーション グループ(HCG)合同の会議「情報科学技術フォーラム(FIT)」において、その開催趣旨に賛同頂いた船井情報科学振興財団から贈呈される賞。選考はFIT運営委員会で行う。受賞者は、FITにおいて受賞記念講演を行う。 |
選考委員会 | FIT運営委員会内におかれる船井業績賞選定委員会にて選考し、FIT運営委員会で承認する。船井業績賞選定委員長は、FIT運営委員会委員長とする。 |
選考方法 | FIT学術賞選奨規程にもとづき、業績賞選定委員会の選考結果をFIT運営委員会で協議のうえ決定する。 |
選考基準 | 情報技術分野に関する学術または関連事業に対し特別の功労があり、 (1)世界的に顕著な業績があり、 (2)第一線で活躍しており、 (3)学生・若手研究者に強いインパクトを与えており、さらに、 (4)FITにおける受賞記念講演によって情報科学技術分野の研究・開発に携わることに対する大きなインセンティブを聴衆に与え得る者 1件に贈呈する。ただし、船井業績賞を過去に受けたことのない者に限定する。 |
表彰等 | 当該FITにおいて授与。賞状、副賞および賞金100万円。 |
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FIT2024
第23回情報科学技術フォーラム
(2024年9月4日(水)~6日(金) ハイブリッド開催)Ling Liu(米国ジョージア工科大学 教授)
Liu先生はデータのプライバシー保護の研究分野において最も重要なテーマの一つである位置匿名化の研究に長年にわたって取り組み、この領域で理論から実装に至る多大な貢献をなさいました。またデータ工学などの国際的な学会活動でもリーダーシップを発揮されさまざまな役職を務め大きな貢献をなさいました。 -
FIT2023
第22回情報科学技術フォーラム
(2023年9月6日(水)~8日(金) ハイブリッド開催)喜連川 優(情報・システム研究機構 機構長/東京大学 特別教授)
大規模データベースシステムの分野において、ハッシュ演算方式や非順序実行方式など一連の情報処理体系を建設され、その社会課題への適用を通じて、今日の巨大データ活用による問題解決の基礎を築かれました。さらに、卓越した洞察とリーダーシップにより多くの大規模プロジェクトを牽引されるとともに、政府や省庁の委員を多数歴任され、分野の発展に多大な貢献をされました。 -
FIT2022
第21回情報科学技術フォーラム
(2022年9月13日(水)~15日(金) ハイブリッド開催)杉山 将(理化学研究所革新知能統合研究センター センター長/東京大学大学院新領域創成科学研究科 教授)
統計的機械学習理論の分野で多くの革新的な手法を開発され、密度比推定、弱教師付き学習という新しい研究パラダイムの創出により独自の理論体系も構築されました。さらに、機械学習技術の産業応用にも積極的に関わるとともに、学会活動でも国際的なリーダーシップを発揮し、政府の委員も多数歴任して、この分野の発展に大きく貢献してこられました。 -
FIT2021
第20回情報科学技術フォーラム
(2021年8月25日(水)~27日(金) オンライン開催) -
Shree K. Nayar (米国コロンビア大学 T.C. Chang Chaired教授)
コンピュテーショナルイメージングとコンピュータビジョンの分野で、学術研究と産業応用の両面でブレークスルーとなる顕著な研究成果を数多く挙げられ、コンピュテーショナルイメージングの分野の創出に中心的な役割を果たされました。さらに、世界中の子供たちがデジタルイメージングを軸に技術と芸術を学ぶプロジェクトを通じ、人道的支援の面でも多大な貢献をされました。 -
FIT2020
第19回情報科学技術フォーラム(2020年9月1日(火)~3日(木) 北海道大学 札幌キャンパス→オンライン開催)西田 友是 (広島修道大学教授(東京大学名誉教授)/プロメテックCGリサーチ所長)
コンピュータグラフィックス(CG)研究の世界的なパイオニアとして、CGの基礎から応用まで多岐に渡り顕著な研究成果を挙げられ、我が国におけるCG分野をその黎明期から牽引し、産業育成や教育普及の面でも多大な貢献を果たされました。 -
FIT2019
第18回情報科学技術フォーラム(2019年9月3日(火)~5日(木) 岡山大学 津島キャンパス)後藤 真孝 (産業技術総合研究所 首席研究員)
音楽情報処理の分野で先駆的な研究を行ってきた。計算機による音楽音響信号の解析・理解を実現し、さらに、解析技術に基づき多くの音楽インタフェース・Webサービスを実現した。国内外の音楽情報処理コミュニティで中心的な役割を務めている。 -
FIT2018
第17回情報科学技術フォーラム
(2018年9月19日(水)~21日(金) 福岡工業大学)
Jiawei Han (米国イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校 Abel Bliss Professor )
データマイニング・知識発見の分野において黎明期から現在に至るまで継続的に顕著な研究成果を挙げており、先駆者として当該分野を牽引し、さらに優秀な人材を多数育成してこられました。 -
FIT2017
第16回情報科学技術フォーラム
(2017年9月12日(火)~14日(木) 東京大学 本郷キャンパス)
池内 克史 (東京大学名誉教授/マイクロソフトリサーチアジア首席研究員 )
1970年代後半から、コンピュータビジョン(CV)の研究において、明るさ解析による物体の3次元形状推定・照明推定の研究等の多くの先駆的研究を行い、1990年代後半からは、CVによる3次元復元技術を発展させ、国内外の文化遺産のアーカイブ化や解析、展示を目的とした学際的研究分野であるe-Heritageを立ち上げ、考古学、建築学、民俗学といった異なる分野の研究者と連携して国内外における分野の発展に大きく貢献されました。人材育成の面でも、日米の大学において、多数の学生を指導し、学術界・産業界に送り出し、世界的に活躍する研究者、企業の指導者も多く輩出されました。 -
FIT2016
第15回情報科学技術フォーラム
(2016年9月7日(水)~9日(金) 富山大学 五福キャンパス)
伊藤 博之 (クリプトン・フューチャー・メディア株式会社 代表取締役)
サウンドメディアコンテンツの製品・サービス開発と普及に尽力し、特に音声合成ソフトウェア「初音ミク」とその作品投稿サイトの開発・運営により数多くの二次創作活動を支援するなどコンピュータサウンド分野での日本の地位向上に貢献する活躍をしてこられました。 -
FIT2015
第14回情報科学技術フォーラム
(2015年9月15日(火)~17日(木) 愛媛大学 城北キャンパス)
William James Dally (スタンフォード大学教授/NVIDIA社 研究担当上級副社長(SVP))
この四半世紀に渡って並列計算機の世界的権威であり、トップリーダーであり続けている希有な研究者・技術者であり、オンチップの相互結合網、Stream Processor、低消費電力プロセッサ、GPGPU などの研究を推進し、大きな成果をあげられ、産業界・教育界にも貢献されました。 -
FIT2014
第13回情報科学技術フォーラム
(2014年9月3日(水)~5日(金) 筑波大学 筑波キャンパス)
辻井 潤一 (マイクロソフトリサーチアジア 首席研究員)
計算言語学・自然言語処理の分野で顕著な研究成果をあげ、日英両国の機械翻 訳プロジェクトで中心的役割を果たし、京都大学・東京大学・マンチェスター 大学・マイクロソフト社で教育研究にあたるなど際立った国際的な活躍をしてこられました。 -
FIT2013
第12回情報科学技術フォーラム
(2013年9月4日(水)〜6日(金) 鳥取大学 鳥取キャンパス)
まつもと ゆきひろ (一般財団法人Rubyアソシエーション 理事長)
オブジェクト指向プログラミング言語Rubyを開発し Webを中心とするインターネット環境の基盤として国際的に広く利用されるよう努めてこられました。またその展開として組み込み分野への活用を進められています。
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FIT2012
第11回情報科学技術フォーラム
(2012年9月4日(火)〜6日(木) 法政大学 小金井キャンパス)
中島 秀之(公立はこだて未来大学 学長)
人工知能及びユビキタスコンピューティングの分野を先導し、サイバーアシストプロジェクトを初めとして、サイバーフィジカルシステムやビッグデータにつながる研究で指導的な役割をはたされました。
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FIT2011
第10回情報科学技術フォーラム
(平成23年9月7日(水)〜9日(金) 函館大学 函館短期大学)
廣瀬 真人 (本田技術研究所 基礎技術研究センター)
人間型ロボットの基本的な二足歩行技術を世界で初めて具体化し、人に優しい高度情報化社会の機械との共存に向け、ヒューマノイドロボット及びユーザインタフェース分野で指導的な役割をはたされました。 -
FIT2010
第9回情報科学技術フォーラム
(平成22年9月7日(火)〜9日(木) 九州大学 伊都キャンパス)
石井 裕 博士(マサチューセッツ工科大学)
ユーザインタフェースの先駆的概念タンジブル・ビットを提唱され、人に優しい高度情報化社会の実現に向け、ユーザインタフェースおよびグループウェアの分野で指導的な役割をはたされた。 -
FIT2009
第8回情報科学技術フォーラム
(平成21年9月2日(水)〜4日(金) 東北工業大学 八木山キャンパス)
米澤 明憲 博士 (東京大学)
並列オブジェクト指向技術の先駆的理論とその高度情報化社会への応用展開に指導的な役割をはたされた。
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FIT2008
第7回情報科学技術フォーラム
(平成20年9月2日(火)〜4日(木) 慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパス)
川人 光男 博士 (ATR脳情報研究所)
脳情報処理機構の工学的解明とその高度情報化社会への応用展開に 指導的な役割をはたされた。
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FIT2007
第6回情報科学技術フォーラム
(平成19年9月5日(水)〜7日(金) 中京大学 豊田キャンパス)
村井 純 博士 (慶應義塾大学)
JUNETおよびWIDEプロジェクトの設立をはじめとし 日本のインターネット基盤の構築に指導的な役割をはたされた。
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FIT2006
第5回情報科学技術フォーラム
(平成18年9月5日(火)〜7日(木) 福岡大学 七隈キャンパス)
嶋 正利 博士 (ビジュアルテクノロジー)
世界初のマイクロプロセッサ開発をはじめ、先駆的な研究によって現在のマイクロコンピュータ技術の発展に多大な貢献をされた。
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FIT2005
第4回情報科学技術フォーラム
(平成17年9月7日(水)〜9日(金) 中央大学 後楽園キャンパス)
坂村 健 博士 (東京大学)
TRON構想の提唱とトロンプロジェクトにおけるその実現と実践を通してわが国独自のコンピュータアーキテクチャを開拓して世界をリードするとともにこれからの電脳社会の構図の具体化に顕著な貢献をされた。
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FIT2004
第3回情報科学技術フォーラム
(平成16年9月7日(火)〜9日(木) 同志社大学 京田辺キャンパス)
金出 武雄 博士 (Carnegie Mellon University)
コンピュータビジョンおよびロボティクスの研究分野において基礎理論から応用システムまで極めて広範囲に渡って先駆的な成果を挙げるとともに、この分野で活躍する多数の研究者を育成された。
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FIT2003
第2回情報科学技術フォーラム
(平成15年9月10日(水)~12日(金) 札幌学院大学)
Marvin Minsky 博士 (Massachusetts Institute of Technology)
常識推論の研究の基礎を築き革新的な「フレーム理論」の提案や啓発的な「心の社会」「エモーションマシン」の出版など人工知能の研究分野において先駆的な成果を挙げた。
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FIT2002
第1回情報科学技術フォーラム
(平成14年9月25日(水)〜28日(土) 東京工業大学 大岡山キャンパス)
Alan Kay 博士 (Viewpoint Research Institute)
パーソナルコンピュータの概念の提案、オブジェクト指向言語の提案及び実用化、さらに子供達に対するコンピュータ教育に関する研究において先駆的な成果を挙げた。