ウェブ利用者のプライバシー保護を強化する『プライバシー サンドボックス』の討論会

  • *タイトルが変更になりました。

    ウェブやアプリを利用する際に、私たち利用者の情報は収集され、広告表示等に用いられています。しかし、この仕組みはわかりにくい、プライバシーに関する懸念があるなどの指摘があり、新たな枠組みづくりの議論が行われています。情報処理学会では、これらの課題を解決する手法を提案しているGoogle社をお招きして、Googleが提案する新技術に関する議論を行います。


    開催:2022年12月16日(金)10:00-12:00
    会場:オンライン
    プログラム:
     オープニング 辰己丈夫(広報小委員会委員⻑/放送大学)
     10:00-10:30 講演「ネット広告のプライバシー問題」上原哲太郎(立命館大学)
     10:30-11:20 講演 「プライバシー サンドボックスの取り組み」
            Marshall Vale(Google, Product Manager,Privacy Sandbox)*逐次通訳あり
     11:20-11:25 休憩
     11:25-11:50 パネルディスカッション
            Google:Marshall Vale
            IPSJ: 上原哲太郎、菊池浩明、高橋克巳、辰己丈夫(司会)
     11:50-12:00 Q&A(事前質問のみ)

    ※本セミナーは情報処理学会個人会員限定セミナーとなります。
    ※マスコミからの取材はご遠慮いただいております。
    ※12/9までにいただいた質問のみ当日お答えします。時間の関係ですべての質問にお答えできない場合がありますのでご了承ください。

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  • [10:00-10:30] ネット広告のプライバシー問題 上原哲太郎(立命館大学)

    【概要】ネット広告の掲出を担う各プラットフォームは、コンバージョン率などの判りやすい広告効果を追究するため、ユーザのネット上での行動を出来るだけ多く収集し、そのデータの分析を通じて当該利用者の消費性向を精緻に把握しようとしていると考えられている。しかしこのようなネット上の活動、とりわけ検索キーワードは、当該利用者の趣味嗜好を超えて、思想信条を反映していることがあり、その内容には機微性が認められるはずである。企業は、ユーザのネット上の行動履歴の分析からどの程度まで、利用者を精緻にプロファイリングできているのか、またその結果をどのように利用しているか、説明の責任があるのではないだろうか。本講演では技術者の視点から見て感じる素朴な疑問を並べてみたい。

  • 上原哲太郎

    【略歴】1995年京都大学大学院工学研究科博士後期課程研究指導認定退学。1996年京都大学博士(工学)。京都大学助手、和歌山大学講師、京都大学助教授、総務省技官を経て2013年より現職。立命館大学IoTセキュリティ研究センター長。NPOデジタル・フォレンジック研究会会長。暗号技術検討会委員。和歌山県・滋賀県の警察本部サイバー犯罪対策アドバイザー。京都府警察サイバーセキュリティ戦略アドバイザー。芦屋市CIO補佐官。NPO情報セキュリティ研究所理事。

  • [10:30-11:20] プライバシー サンドボックスの取り組み Marshall Vale(Google プライバシー サンドボックス グループ プロダクト マネージャー)

    【概要】プライバシー サンドボックスの取り組みは、ユーザーのオンライン プライバシーを保護しながら、企業や開発者が健全なデジタル事業を構築できるツールを提供するための技術を作ることを目指しています。プライバシー サンドボックスはサイト間やアプリ間のトラッキングを制限しながら、オンラインのコンテンツを世界の人々に無料で提供することをサポートします。本プレゼンでは、パーソナライズ広告の仕組みに触れてから、プライバシー サンドボックスの新たな技術や手法と、それがどのようにして無料で開かれたウェブを支援しながらユーザーのプライバシー保護を強化するかについて説明します。

  • Marshall Vale

    【略歴】Googleのプライバシー サンドボックス グループ プロダクト マネージャー。ユーザープライバシーの保護強化に注力しながら、健全で活発なウェブを維持するために重要なユースケースを支援するために、ウェブ エコシステムやGoogleとの協働に奔走。
    以前はGoogle CloudでGoogle Public DNSなどネットワーク系のプロダクトを担当。iRobotや複数のスタートアップ企業で安全なソフトウェア プラットフォームのプロダクトおよびエンジニア リードや、MITでKerberosセキュリティ オープン ソース プロジェクトを経験。

  • [11:25-11:50]パネルディスカッション

  • パネリスト:Marshall Vale(Google)
    パネリスト:上原哲太郎(立命館大学)

  • 菊池浩明

    パネリスト:菊池浩明(明治大学)
    【略歴】1990年明治大学大学院博士前期課程修了。1994年同博士(工学)。2018年一般社団法人 JPCERT コーディネーションセンター(JPCERT/CC) 代表理事。情報処理学会フェロー。


  • 高橋克巳

    パネリスト:高橋克巳(NTT)
    【略歴】1988年東京工業大学理学部数学科卒業。2006年東京大学情報理工学系研究科博士後期課程修了。博士(情報理工学)。現在、NTT社会情報研究所主席研究員。情報処理学会フェロー。


  • 辰己丈夫

    司会:辰己丈夫(放送大学)
    【略歴】1991年早稲田大学理工学部数学科卒業。2014年筑波大学博士(システムズ・マネジメント)。現在、放送大学教授。本会広報小委員会委員長。2020年6月より2年間、本会理事(新世代)。

  • [11:50-12:00]Q&A、クロージング


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