發田   弘 君

2001年度(平成13年度)功績賞受賞者の紹介

發田   弘 君(はった ひろし )

發田 弘君は,永年にわたって,計算機アーキテクチャの研究開発に携わってこられ,多数の優れた業績をあげられました.

昭和38年,東京大学工学部電子工学科を卒業,同年,日本電気入社以来,大型コンピュータ,ミニコンピュータ,LANの開発に従事され,常に先進的でかつ高い信頼性をもったコンピュータシステムを開発されました.これらの計算機は情報ネットワークを構築する重要な機器として広く利用され,日本の情報化社会発展のための欠かせないインフラの1つとなりました.また,開発だけでなく,日本電気のコンピュータの製品計画の総責任者としても,その能力と経験を発揮され,社会に必要な数々の製品を世に送ってこられました.

さらに,学界と連係し,今日の情報化時代を支えるアーキテクチャ設計技術,コンピュータネットワーク技術についても,日本の先進的技術を世界に示すとともに,日本の情報処理技術の向上に大きく貢献されました.

以上に加えて,本学会の理事,監事,副会長などの要職を歴任され,学会の発展に寄与するとともに,国の委員会などを多数歴任し,大きな成果をあげられました. 「計算機アーキテクチャ」(オーム社,共著),「高性能コンピュータアーキテクチャ」(丸善,共訳)などの著書や論文も多数発表されています.

このように,我が国の情報処理分野の発展に尽くされた功績は誠に顕著であります.