寺田 真敏 君
2022年度功績賞受賞者の紹介
寺田 真敏 君 (てらだ まさと)
本会正会員寺田真敏君(フェロー)は,サイバーセキュリティおよびマルウェア対策に関する研究を牽引し,国内で利用されているソフトウェアや装置の脆弱性を対象とした対策情報データベースJVN(JP Vendor Status Notes)を立ち上げ,その後,MyJVN をはじめとする脆弱性対策の基盤整備を主導するなど,国内でのセキュリティ対策推進に大きく貢献されました.さらに,日本シーサート協議会の立ち上げなど国内CSIRT 活動の普及に尽力するとともに,企業の研究者/実務者と学術との橋渡しの場としてマルウェア対策研究人材育成ワークショップ(MWS)を立ち上げるなど,我が国におけるマルウェア対策研究の活性化と人材育成を牽引してきました.これらの業績は,サイバーセキュリティに関する総務大臣奨励賞,情報セキュリティ文化賞,Asia-Pacific Information Security Leadership Achievements (ISLA) を受賞するなど高く評価されています.
同君は,学会活動の活性化に対しても多くの貢献をされており,本会においては,コンピュータセキュリティ研究会主査(2006 年度〜 2008 年度),理事(2010 年度〜 2011 年度),セキュリティ心理学とトラスト研究会主査(2017 年度〜 2019 年度)などを歴任されています.
さらに,「会員の力を社会につなげる」研究グループを立ち上げ,大学/高校教員と情報科教員を目指す学生との橋渡しの場としてのガイダンス会を開催するなど,情報処理教育の分野にも力を注がれています.
以上のように,同君が情報処理分野ならびに本会の活動の発展に尽くされた功績は誠に顕著であります.